こんにちは、川畑です。
※この記事では、ASD持ちの人と一緒に仕事をしている方へ向けて、当事者としての考えをまとめています。
あなたの周りにいる「この人ASD持ちっぽいぞ」という人に対し、仕事を教えたり、お願いしても、全く言った通りに実行してくれない時ってありませんか?
うちの嫁も、前に僕と一緒に仕事をしていた時は教えるのが大変だったと言ってましたw
そうなんです。ASD持ちの人に対して仕事を振る時、健常者と同じように仕事を振ってもうまくいかないんですね。
では、具体的にどんな点に気をつけると、仕事を教えるのが上手くいきやすくなるのか?
そのコツを4つに分けてお伝えしますね。
※ここでご紹介するコツは、あくまで数多ある中の一部です。確実に上手くいく方法というわけではないので、その点はご了承ください。
ASDの方に仕事を教えるコツ1.細かく具体的に
まず1つ目にご紹介する、ASDの方に仕事を教えるコツは「細かく具体的に」です。
仕事をするにあたって、仕事を教えるマニュアルを用意したり、何か指示をしたりする場面って必ず出てきますよね。
これをASDの方にする場合は、必ず“細かく”“具体的に”を意識してください。
感覚としては、「えっ?ここまで細かく具体的に言わないとダメなの?」ってぐらい、超細かいステップバイステップで教えてあげてください。
僕もそうなのですが、ASDはぶっつけ本番とか、その場その場で考えていく、というのがすっごく苦手です。どんなに小さいことでも、想定外のシーンに出くわした瞬間に困惑し、ピタッと手が止まってしまいます。
ですから、大変だと思うのですが、豆粒のように小さな疑問も残らないよう、1つ1つ細かく丁寧に噛み砕いて説明してあげるよう、意識してみてください。
ASDの方に仕事を教えるコツ2.口頭ではなく、文章や絵で伝える
続いて2つ目にご紹介する、ASDの方に仕事を教えるコツは「口頭ではなく、文章や絵で伝える」です。
1つ目のコツで、指示やマニュアルは細かく具体的に、という話はしました。
確かにこれは、ASD持ちにとってすごく重要なのですが、これを口頭で説明しても全くASDの方の頭には入っていかない場合が多いです😨
僕自身がそうなのですが、耳から入ってくる情報って全然頭に入ってこないんですね。(もちろんこれは人にもよりますが、口頭での説明を理解するのが苦手な場合が多いと言われています。)
でも、文章で指示内容をくれると、理解しやすくなるんですね。
というのも、当事者にとってみると、文章だったら何回も読み返せるので、1つ1つ内容を順番に、自分のペースで理解していくことができるんですね。
もし仮に指示内容を忘れてしまったとしても、文章だったら残っているので、もう1回振り返って読み返すこともできます。
だから文章とか、何かしらの形に残してくれるって、本当に助かるのです。
さらにそこに、挿絵、図解も加わってくると、なお理解しやすいです。かなり理解が捗ります。
ですので、仕事を教えたり、指示をするときは、ぜひ文章で(可能であれば図解付き)伝えるようにしてみてください。
もしかしたらその方が、コミュニケーションがスムーズになるかもしれません。
ASDの方に仕事を教えるコツ3.1つずつ取り組んでもらう
続いて3つ目にご紹介する、ASDの方に仕事を教えるコツは「1つずつ取り組んでもらう」です。
ASD持ちの人は、マルチタスクが苦手です。超苦手です。
ですので、いっぺんに指示を与えるのではなく、1つずつ順番に取り組んでもらうようにしましょう。
川畑も仕事に取り組むときは、まず最初にタスクをバーっと洗い出し、並び替えて、1つずつ順番に処理していくようにしています。
この進め方にしてから、スムーズに仕事に取り組めるようになったので、やっぱマルチタスクはダメなんですね。
もし、いっぺんに2つ、3つの仕事を振っていて、それでパンクをしている様子でしたら、ぜひその仕事を1つずつ順番に取り組んでもらうように、仕事の与え方を工夫してみてください。
ASDの方に仕事を教えるコツ4.苦手なことを把握する
最後に4つ目にご紹介する、ASDの方に仕事を教えるコツは「苦手なことを把握する」です。
これはASDに限らないことかもしれませんが、発達障害持ちは、極端に苦手なことを持っている場合が多いです。
例えば僕の場合、メールでのやり取りがすごく苦手です。
この前なんか、普通の人だったら10分で終わるようなメール作業だったのに、僕は1時間半もかかってしまいました。
(一応これでも色々工夫して、なんとかマシになった方です。)
ちなみに、これでもASDの中でも、まだマシな方だと思います。
苦手なことって、本当にダメなんですね。取り組む時間も無駄に長くなるし、ミスも連発します。
なので、もしあなたの周りにいるASDの方が、何が苦手なのかが分かった場合、その業務は取り組まなくてもいいように、環境を工夫してあげてください。
その分得意なことに集中させた方が、ASDの方が処理できる仕事はすごく増えていきますので。
まとめ:適切な環境だと、能力を発揮しやすくなる
いかがでしたか?
ASD持ちは、健常者と同じ環境にいると、あまり能力を発揮できず、ミスを連発してしまったり、全く動けなくなってしまったりします。
ですが、適切な形でコミュニケーションを取ったり、得意なことを活かせるような仕事環境を作ってあげることによって、ASD特有の能力が発揮されやすくなります。
ASD特有の能力が発揮されれば、
- 一定の業務を、“とても”正確にこなせる
- 毎日同じ作業を、高いクオリティで続けられる
などなど、高いレベルで仕事を遂行できるようになる可能性を秘めています。
なかなか上手くいかないこともたくさんあって大変だと思いますが、ぜひこの記事を参考にしながら、関わり方を工夫していただけると、とても嬉しいです。
今回は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました😊
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